気持ちに寄り添うということ。

2015-09-08

こんにちは! 季節がうつろぐように、

人の気持ちもうつろいでいき、

そして、季節が節目節目を迎えるように

気持ちにも節目節目や、季節があります。

 

春が、冬の厳しさを抜けて、

新たな芽がでて、新しいシーズンの始まりを告げる季節のように、

人の人生や、気持ちにも同じような段階があると僕は思っています。

 

人の話を聞く上でこの視点がとても大事です。

僕たちは、悲しい事や辛い事があった時に、

早くその苦しみから抜け出してほしいから

目の前の苦しんでいる人に、

悲しんでいる人に 「こうしたほうがいいよ」

「いつまでも落ち込んでててもしょうがないよ。」

「この経験がいきるときが絶対来るよ」 と、

アドバイスや励ましをします。

 

でも、往々にしてそれは受け入れてもらえない事が多いんです。

それは、簡単な話です。

「そうはいっても、苦しい」

「そうはいっても、悲しい」からです。

 

そう言われても、その気持ちが解消してないからです。

つまり、気持ちに声を掛けていないとも言えます。

「苦しかったね」「辛かったね。」と、

その気持ちにです。

 

でも、声を掛けたい気持ちはわかるような気がします。

だって、大事な人が辛い、苦しい、悲しんでいたなら なにをしてでも、

抜け出てほしいからです。

 

例えば、もし、あなたが親なら、

大事な子供が悲しみに暮れていたら、

あなたのパートナーが、もう立てないと、

そういってきたら 大事な部下や同僚や、

仲間が苦しんでいたら、、、

居ても立っても居られず、

「何とかしたい!してあげたい!」とそう思うと思います。

 

当然のことです。 苦しみがあるなら、

その苦しみを 悲しみがあるなら、

その悲しみを半分でもいいから分けてほしいし、

それで楽になるならいくらでも引き受けたいから。

 

でも、現実にはそうはいかないのは、知っていますよね。

そうなんです。そうはいかないのです。

半分を引き受けたりすることも、

少しでもそのつらさを分けてもらう事すら出来ないのです。

出来る事は、寄り添う事だけ。

 

苦しみの渦中にいる人に、

悲しみの渦中にいる人に アドバイスは、響きません。

前向きにという言葉も届きません。

ただ、ただ悲しいんです。ただただ苦しいんです。

そしてね、時に”必要な”苦しみや悲しみ、

怒り、絶望もあると思うのです。

 

誰かを亡くしたりした時に

前を向けるわけがありません。

 

試験に落っこちた後に、

すぐに前をむけるわけがありません。

彼女や彼氏と別れた直後に、

すぐに前は向けません。

怒りがおさまらないのに、

前向きにとらえる事はできません。

頑張ってきたのに、報われないと感じ

、絶望を感じている時に

希望を見出すことはなかなか難しいのです。

 

でも、それでいいんです。

悲しいや喪失感や、苦しみや、怒りや、

そういった気持ちを 感じる事が大事な時期もあるんです。

(本人たちは苦しいけれど、、、)

 

「私もそんな経験をしてきたけど、今は振りかえってみて、いい経験だったと思ってる」

というのは、その経験をしてきた人たちの言葉で、

結果論です。

 

つまり、苦しい時期や悲しい時期を、

きちんと感じて、 苦しいけれど、そういった悲しみ、

喪失感、絶望、失望、痛み、怒りと

しっかりと向き合ってきた人たちのセリフです。

 

うらをかえせば、そこを通らなければ、

分からなかったことです。 それを、渦中の人にいってもわからないんです。

まだ、くぐっている途中だから。

 

でも多くの人は、痛そうだから、

苦しそうだから、手を差し伸べたくなるんです。

僕もそうです。 だから、アドバイスをしてみたり、

顔を上げてほしくてポジティブな言葉を掛けたりするんです。

 

でも、例えばあなたの大切な人が亡くなったとしたら、、、

悲しむのは当然じゃないですか?

すぐに、前なんて向けるわけがない。

悲しんで当然、泣いて当然、苦しんで当然です。

 

当人としては、辛いです。苦しいです。

悲しいです。切ないです。悔しいです。

でも、それも大事なことです。 必要なことです。

49日という言葉が日本にはありますね。

7日ごとに法事・法要(供養)を行って、

閻魔大王の裁きが下る日です。

 

それまでに、7日ごとに供養を行い、

49日目の裁きの日に、

きちんと故人が成仏できるように祈る日です。

これは、故人の為にも、

故人を亡くした人の為にも必要な時期です。

 

きちんと、悲しみ、故人を悼むことが大切です。

同じように、痛みも苦しみも、

悲しみも、絶望も、怒りも失望も、

後悔も 必要な時期があります。

 

なんでもかんでも前を向けばいいわけじゃありません。

その気持ちを感じる事が大事な時期があるんです。

それを通らないと、わからない世界があるんです。

そこを通って初めて、季節が巡るように、

その人の季節も変わってくる事が 人にはあるんです。

 

冬の寒さや厳しさを経験しないと、

春の温かみを、新緑の素晴らしさを感じないように。

 

だから、時間を掛けて”待つ”ことも大切です。

  人生には、必要な時期があるんです。

もちろんあなたの目の前の人にとって、

そして、あなた自身にもです。

だから、無理矢理前を向かせようとせずに、

見守ることも時には大事ですよ。  


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